水虫について

水虫のイメージ写真

水虫は、皮膚糸状菌(白癬菌)によって引き起こされる感染症です。この真菌が足の皮膚の奥に入りこむことで発症します。地球上にはたくさんの細菌や真菌が存在しており、私たち人間と共存しています。この中には納豆菌や乳酸菌といった生活に役立つものもありますが、人間に病気を起こすカビもいます。白癬菌もその一つです。

なお、ご家族などに水虫の患者様がいると、足拭きマットやスリッパなどの共用によってうつることがあります。あまり神経質になりすぎなくてもよいのですが、水虫のリスクを減らすため、スリッパなどを分けるようにして下さい。

足白癬の種類

  • 趾間型
  • 小水疱型
  • 角質増殖型
  • 爪白癬

趾間型

趾間型の水虫は、足指の間の皮膚がふやけたように白く濁るのが特徴です。水虫のなかで一番多く見受けられるタイプであり、かゆみを伴います。冬の寒い時期は症状が治まりますが、夏になると再発します。二次的に細菌感染を併発することもよくあります。

小水疱型

小水疱型の水虫になると、土踏まずや足の縁などに小さな水ぶくれが多発します。高温多湿な夏季に悪化し、強いかゆみを伴います。水ぶくれが破けると、皮が剥けてしまい、感染が拡大することもあります。

角質増殖型

角質増殖型は、乾燥した冬の時期に起こりやすいです。足の裏から縁にかけての広い範囲で皮膚が厚くなり、ひび割れなどもみられるようになります。通常はかゆみを伴わないので、感染に気づかないケースも少なくありませんが、きちんと治療を受けることが大切です。

爪白癬

爪にできるタイプの水虫です。かゆみは伴いませんが、爪が黄白色に変色したり、分厚くなったりもします。なお、爪は伸びるのに時間がかかるので、お薬による治療を始めてから、爪の状態が整うまで1年以上の治療が必要になることもあります。

水虫の治療

水虫の治療には、一般に抗真菌薬が使われます。この中には塗り薬と飲み薬がありますが、基本的には塗り薬を使用します。外用薬の効果を発揮させるためには、薬をきちんと塗ることが大切です。白癬菌を逃さないためにも、患部を中心に広めに塗ります。とくに入浴後は皮膚の角層がふやけており、薬が浸み込みやすいので効果的です。なお、爪白癬のように爪の中に薬の成分が届きにくい難治性のものでは内服薬が選択されます。薬物療法に加え、患部を清潔にすること、乾燥を防ぐことも大切です。角層の表面を清潔に保つことは、白癬菌の新たな進入を防止し、水虫の悪化を防ぎます。

水虫の予防方法

  • 家族に水虫の人がいるときは、スリッパやタオルなどを別にしましょう
  • 足を清潔にしましょう
  • 家の床や畳を掃除することも大切です
  • 公共の場で裸足になったときは、早めに足を洗いましょう
  • 普段から足を乾燥させておきましょう
  • 通気性の高い靴や靴下を選ぶことも効果があります